QC検定対策のためのMTTRとMTBF完全解説:信頼性工学の基本を押さえよう

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QC検定対策として、信頼性工学におけるMTTR(平均修復時間)MTBF(平均故障間隔)の解説を行います。これらの基礎指標は、システムや製品の信頼性、保守性の評価に不可欠であり、検定合格に向けた確かな知識を身につけるために役立ちます。

具体例と問題

例1:家電製品のMTTRとMTBF

例えば、冷蔵庫のMTBFが5年、MTTRが2日だと仮定します。

  • MTBFが5年とは、平均して5年に一度故障することを意味します。
  • MTTRが2日とは、故障後、平均して2日で修理が完了することを意味します。

問題1: 故障率の計算

あるサーバーのMTBFが1000時間、MTTRが2時間です。このサーバーの故障率はどれくらいでしょうか?

解答:
故障率 = 1 / MTBF = 1 / 1000 = 0.001
このサーバーの故障率は0.1%です。

MTTF計算の追加問題

問題2: ある機器のMTTF(Mean Time To Failure)が500時間です。この機器の故障率はどれくらいでしょうか?

解答:
故障率 = 1 / MTTF = 1 / 500 = 0.002
この機器の故障率は0.2%です。

MTTR計算の追加問題(修理時間のばらつきあり)

問題3: 以下の表のように、ある装置の1回目、2回目、3回目の修理時間が異なります。この装置のMTTR(平均修復時間)はどれくらいでしょうか?

修理回数修理時間(時間)
1回目3時間
2回目5時間
3回目4時間

解答:
MTTR = (1回目の修理時間 + 2回目の修理時間 + 3回目の修理時間) / 修理回数
MTTR = (3時間 + 5時間 + 4時間) / 3 = 4時間

稼働率計算の追加問題

問題4: あるシステムのMTBFが1000時間、MTTRが4時間です。このシステムの稼働率はどれくらいでしょうか?

解答:
稼働率 = MTBF / (MTBF + MTTR) = 1000 / (1000 + 4) ≈ 0.996
このシステムの稼働率は約99.6%です。

MTBF計算の問題

問題5: ある機械が1回目に1500時間、2回目に1300時間、3回目に1700時間稼働した後に故障しました。この機械のMTBF(平均故障間隔)はどれくらいでしょうか?

故障回数稼働時間(時間)
1回目1500時間
2回目1300時間
3回目1700時間

解答:
MTBF = (1回目の稼働時間 + 2回目の稼働時間 + 3回目の稼働時間) / 故障回数
MTBF = (1500時間 + 1300時間 + 1700時間) / 3 = 1500時間

まとめ

この記事では、MTTR(平均修復時間)MTBF(平均故障間隔)、および稼働率の計算方法を解説し、それぞれの実際の適用例を問題形式で紹介しました。以下が重要なポイントです:

  • MTTRは、修理の平均時間を表し、修理が迅速であるほどシステムの可用性が向上します。MTTRのばらつきを考慮した問題も含めました。
  • MTBFは、故障間隔の平均を表し、システムの信頼性を評価するために使用されます。複数回の稼働時間を元にMTBFを計算する問題をふくめました。
  • 稼働率は、MTBFとMTTRの比率から計算され、システムの全体的な可用性を示します。

これらの指標を理解することで、製品やシステムの信頼性、保守性を向上させるための分析と改善が可能になります。

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